接続体言、副詞、活用語の終止形・連体形などに付く。
子一つばかりに、男のもとに来たりけり。
子一つの時分に、男のところに来たのだった。「狩の使1:おぼろ月(伊勢物語)」:15
その後、金銀打ち出し、姫君ともに都へ上り、五条あたりへ宿をとり、十日ばかりありけるが、
その後、(打出の小槌で)金銀を打ち出し、姫君とともに都へ上り、五条あたりに宿を取って十日ほど滞在したが、「一寸法師5:帰京」:1
僅か一二寸ばかりの文章、
たった3~6㎝ほどの文章を、「翻訳苦心談1:読みはじめ(蘭学事始)」:17
姫君の御口に塗り、さて茶袋ばかり持ちて泣きゐたり。
姫君のお口に(米の粉を)塗り、そして茶袋だけを持って泣いていた。「一寸法師3:姫君」:10
少しづつは記憶せし語ありても、前後一向にわからぬことばかりなり。
少しずつは記憶していた単語があっても、まったくわからないことばかりである。「翻訳苦心談1:読みはじめ(蘭学事始)」:13