俊成卿しゅんぜいのきょうしゅんぜいのきゃう、いとど名残なごり惜おをしうおぼえて、涙なみだをおさへえてぞ入いり給たまたま(も)ふう。
俊成しゅんぜい卿きょうはますます名残惜なごりおしく思おもわれて、涙なみだをこらえて邸内ていないにお入はいりになる。「忠度ただのりの都落みやこおち2:故郷こきょうの花はな(平家物語へいけものがたり)」:17