接続活用語の未然形に付く。
人の心も同じことにやあらむ。
人の心も同じことなのだろうか。「二十日の夜の月(土佐日記)」:22
さりとて、しいださんを待ちて寝ざらんも、わろかりなんと思ひて、
けれども、ぼた餅を作りあげるのを待って寝ないとしたら、それもよくないだろうと思って、「ちごの空寝(宇治拾遺物語)」:5
一寸法師、かくて人にも踏み殺されんとて、
一寸法師は、こうして(いては)人に踏み殺されるだろうと思って、「一寸法師2:上京」:8
かかる者を都に置きて何かせん。
このような者を都に置いてどうしようか、いや、どうしようもない。「一寸法師3:姫君」:17
二日といふ夜、男、われて「あはむ」と言ふ。
その二日目の夜、男は、心が乱れて「逢おう」と言う。「狩の使1:おぼろ月(伊勢物語)」:9
今宵だに人しづめて、いととくあはむと思ふに、
せめて今夜こそは人の寝静まるのを待って、とても早く逢おうと思っていると、「狩の使2:夢うつつ(伊勢物語)」:12
明けば尾張の国へたちなむとすれば、
夜が明けたら尾張の国に向けて出発しようとしているので、「狩の使2:夢うつつ(伊勢物語)」:16
夜やうやう明けなむとするほどに、
夜がそろそろ明けようとする頃に、「狩の使2:夢うつつ(伊勢物語)」:18
またあふ坂の関はこえなむ
(私は)また逢坂の関を越えてここへ来るつもりです――いつかまたきっと逢いましょう「狩の使2:夢うつつ(伊勢物語)」:25
「いざ、かいもちひせん」と言ひけるを、
「さあ、ぼた餅を作ろう」と言ったのを、「ちごの空寝(宇治拾遺物語)」:3
僧の「物申しさぶらはん。おどろかせ給へ」と言ふを、
僧が「ものを申し上げましょう。お起きになってください」と言うので、「ちごの空寝(宇治拾遺物語)」:9
今一声よばれていらへんと、念じて寝たるほどに、
もう一声呼ばれてから返事をしようと、がまんして寝ているうちに、「ちごの空寝(宇治拾遺物語)」:11
偽りせんとは思はねど、
嘘をつこうとは思わなくても、「吾妻人と都人(徒然草)」:12
「もの申さん」と言ひければ、
「ごめんください」と言ったところ、「一寸法師2:上京」:5
ありつる足駄の下にて、「もの申さん」と申せば、
そこにあった足駄の下で、「ごめんください」と申し上げたところ、「一寸法師2:上京」:9
そこなる足駄履かんと召されければ、
そこにある足駄をはこうとしてお召しに(なりそうに)なったところ、「一寸法師2:上京」:13
とやせんかくやせんと
ああしようかこうしようかと「一寸法師4:鬼が島」:8
「呑
「(一寸法師
いつの日
いつかきっと帰
さりとて、しいださんを待
けれども、ぼた餅
うれしとは思
うれしいとは思
如何
その時
その時