「まことにいつくしき童わらわわらはにて侍はべる。いかさま、これは賤いやしからず」、先祖せんぞを尋たずたづね給たま(も)たまふう。
「本当ほんとうに美うつくしい少年しょうねんだ。どう見みてもこれは身分みぶんの低ひくい者ものではない」(とおっしゃって)先祖せんぞをお尋たずねになる。「一寸法師いっすんぼうし5:帰京ききょう」:5