「つねの使つかいつかひよりは、この人ひとよくいたはわれ」と言いひいやれりければ、
「いつもの使者ししゃよりはこの人ひとによくしてあげなさい」と言いってやってあったので、「狩かりの使つかい1:おぼろ月づき(伊勢いせ物語ものがたり)」:4
親おやの言ことなりければ、いとねむごろにいたはわりけり。
(斎宮さいぐうは、)親おやの言いうことだったので、大変たいへん心こころをこめて世話せわをした。「狩かりの使つかい1:おぼろ月づき(伊勢いせ物語ものがたり)」:5