“BUNGO-bun GO!” は、日本語を母語としない人たちの文語文学習を支援するためのオンライン教材です。
世界中で多くの人々が日本語を学習しています。その中で、文語文を読みたい、あるいは読む必要があるという人も少しずつ増えてきています。“BUNGO-bun GO!” は、そんな人たちが文語文に親しみ、文語文法を身に付けるのをサポートする教材です。PCでも、タブレットでも、スマートフォンでも使えるように設計されています。独習にも、授業の教材としても、利用できます。
“BUNGO-bun GO!” を使って文語文を学ぶことで、現代日本語をより深く理解することも可能になります。現代日本語の中にも、古語や文語文法の要素がたくさん残っているからです。
“BUNGO-bun GO!” は、日本語学習者はもちろん、日本語を母語とする人にも使っていただけます。授業で習ったことの復習や自学自習にご利用ください。
なお、本教材は、2013年度から日本学術振興会の助成により推進してきた科学研究費助成事業の一環として、東北大学関係者を中心とする多くの方々のご協力のもとに開発されました。この場を借りて、御礼を申し上げます。
開発者:佐藤 勢紀子
開発協力者:虫明 美喜
この教材は、20世紀のなかばまで日本の書き言葉として使われていた文語文を学ぶための教材です。
日本について研究したい人には文語文の勉強は必要でしょう。一方、現代日本語の勉強だけでも大変なのに、昔の日本語なんて必要ない、という人も多いと思います。
でも、実は現代日本語にも、文語文法や古語の要素がたくさん残っているのです。(参考:現代に残る古語 [PDF])
日本の漫画やアニメが好きな人も多いと思いますが、そういう現代のポップカルチャーの中にも古典を素材にしたものがありますね。
もし日本語の背景にある日本の文化や歴史をもっとよく知りたいなら、文語文を勉強してみてはいかがでしょうか。きっと新しい世界が広がると思います。
“BUNGO-bun GO!” は次のような特徴を持っています。
10世紀から20世紀にかけて書かれた、有名な文学作品や歴史資料からテキストを選んでいます。
テキスト名 | 出典 | 成立年代 |
---|---|---|
狩の使(1)おぼろ月 | 伊勢物語 | 10世紀前半 |
狩の使(2)夢うつつ | 伊勢物語 | 10世紀前半 |
二十日の夜の月 | 土佐日記 | 935年頃 |
春はあけぼの | 枕草子 | 10世紀末〜11世紀初頭 |
ちごの空寝 | 宇治拾遺物語 | 13世紀前半 |
吾妻人と都人 | 徒然草 | 14世紀前半 |
忠度都落(1)落人 | 平家物語(覚一本) | 14世紀後半 |
忠度都落(2)故郷の花 | 平家物語(覚一本) | 14世紀後半 |
一寸法師(1)旅立ち | 一寸法師 | 15〜16世紀 |
一寸法師(2)上京 | 一寸法師 | 15〜16世紀 |
一寸法師(3)姫君 | 一寸法師 | 15〜16世紀 |
一寸法師(4)鬼が島 | 一寸法師 | 15〜16世紀 |
一寸法師(5)帰郷 | 一寸法師 | 15〜16世紀 |
翻訳苦心談(1)読みはじめ | 蘭学事始 | 1815年 |
翻訳苦心談(2)連城の玉 | 蘭学事始 | 1815年 |
故郷 | 故郷 | 1914年 |
本教材の開発は、2015年度より、以下の科学研究費助成事業の一環として日本学術振興会の助成を受けて行ってきたものです。