またさらでも、いと寒さむきに、火ひなど急いそぎおこして、炭すみもてわたるも、いとつきづきし。
またそうでなくても、ひどく寒さむいので、火ひなど急いそいでおこして、炭すみを持もって行いくのも、まさに冬ふゆの早朝そうちょうにふさわしい感かんじがする。「春はるはあけぼの(枕草子まくらのそうし)」:15