住吉すみよしの浦うらより御器ごきを舟ふねとしてうち乗のりて、都みやこへぞ上のぼりける。
住吉すみよしの岸辺きしべからお椀わんを舟ふねとしてそれに乗のって、都みやこへ上のぼった。「一寸法師いっすんぼうし1:旅立たびだち」:28
住すみなれし難波なにわなにはの浦うらを立たち出いでて都みやこへ急いそぐわが心こころかな
住すみ慣なれた難波なにわの浦うらを旅立たびだって、都みやこをめざして急いそぐ私わたしの心こころよ「一寸法師いっすんぼうし1:旅立たびだち」:29
難波なにわなにはの浦うらへ行いかばやとて、
難波なにわの海辺うみべへ行いこうと思おもって、「一寸法師いっすんぼうし4:鬼おにが島しま」:3