「わが国くににかかる歌うたをなむ、神代かみよより神かみも詠よん給たび、
「私わたしの国くにではこのような歌うたを、神々かみがみの時代じだいから神かみもお詠よみになり、「二十日はつかの夜よの月つき(土佐日記とさにっき)」:10
「かかる忘わすれがたみを給たまはわりおき候そうらさうらひいぬる上うえうへは、
「このような忘わすれがたい記念きねんの品しなをいただきましたからには、「忠度ただのりの都落みやこおち2:故郷こきょうの花はな(平家物語へいけものがたり)」:2
かかる者ものを都みやこに置おきて何なにかせん。
このような者ものを都みやこに置おいてどうしようか、いや、どうしようもない。「一寸法師いっすんぼうし3:姫君ひめぎみ」:17