接続体言、活用語の連体形に付く。
さざなみや志賀の都はあれにしをむかしながらの山ざくらかな
志賀の旧都は荒れはててしまったが、昔のまま(の美しさ)で咲いている(長等山の)山桜であることよ「忠度都落2:故郷の花(平家物語)」:26
親にもかやうに思はるるも口惜しき次第かな、何方へも行かばやと思ひ、
親にまでこのように思われるのも残念な状況だなあ、どこへでも出て行こうと思い、「一寸法師1:旅立ち」:20
住みなれし難波の浦を立ち出でて都へ急ぐわが心かな
住み慣れた難波の浦を旅立って、都をめざして急ぐ私の心よ「一寸法師1:旅立ち」:29
宰相殿、不思議のことかな、
宰相殿は、不思議なことだなあ、「一寸法師2:上京」:10
鬼申すやうは、「これは曲者かな。口をふさげば、目より出づる」。
鬼が言うことには、「これは怪しい奴だよ。口をふさぐと、目から出てくる」(と言う)。「一寸法師4:鬼が島」:15