別わかれ惜おをしみて、かしこの漢詩からうた作つくりなどしける。
別わかれを惜おしんで、あちらの漢詩かんし作づくりなどをした。「二十日はつかの夜よの月つき(土佐日記とさにっき)」:6
そこもとに乗のり捨すてて、都みやこに上のぼり、ここやかしこと見みる程ほどに、
そこに舟ふねを乗のり捨すてて、都みやこに上のぼり、あちらこちらを見物けんぶつすると、「一寸法師いっすんぼうし2:上京じょうきょう」:2
一寸法師いっすんぼうしいっすんぼふしはここかしこと見みめぐれば、
一寸法師いっすんぼうしはあちらこちら見みて回まわると、「一寸法師いっすんぼうし4:鬼おにが島しま」:10