「落人帰りきたり」とて、その内さわぎあへり。
「落人が帰って来た」と言って、(屋敷の)中で(人々が)騒ぎ合っている。「忠度都落1:落人(平家物語)」:6
彼巻物のうちに、
(忠度から託された)その巻物の中に「忠度都落2:故郷の花(平家物語)」:21
心の中に嬉しく思ふこと限りなし。
心の中で嬉しく思うことはこの上ない。「一寸法師3:姫君」:21
御心の中、推し量らひてこそ候へ。あらいたはしや。
(姫君の)御心のうちを推し量ります。ああ、何と気の毒なことよ。「一寸法師3:姫君」:25
口より呑み候へば、目の中より出でにけり。
口から飲みますと、(一寸法師は)目の中から出てきてしまった。「一寸法師4:鬼が島」:14