接続活用語の連用形、副詞、接続助詞、副助詞、係助詞などに付く。
わが人をやるべきにしあらねば、
自分の方から使いの者を送るわけにはいかないので、「狩の使2:夢うつつ(伊勢物語)」:2
かち人の渡れど濡れぬえにしあれば
徒歩の旅人が渡っても決して濡れない浅い入り江ですから――(私たちには)浅いご縁がありますから「狩の使2:夢うつつ(伊勢物語)」:21
飽かずやありけむ、二十日の夜の月出づるまでぞありける。
名残惜しかったのだろうか、二十日の夜の月が出るまで宴会は続いた。「二十日の夜の月(土佐日記)」:7
人の心も同じことにやあらむ。
人の心も同じことなのだろうか。「二十日の夜の月(土佐日記)」:22
ただ者にてはあらざれ、ただ化物風情にてこそ候へ、
(この子は)普通の人間ではない、まさに化け物のような者ですよ、「一寸法師1:旅立ち」:13
自然舟なくてはいかがあるべきとて、
もし舟がなかったらどうだろうかと思って、「一寸法師1:旅立ち」:25
不思議に思ひて見れば、一興なる者にてありけり。
不思議に思って見ると、風変わりな者(がいるの)であった。「一寸法師2:上京」:15
案のごとく姫君の御口に付きてあり。
予想したとおりに姫君のお口に(米の粉が)付いている。「一寸法師3:姫君」:15
一行も解し得ることならぬことにてありしなり。
一行も解釈することができない状態だったのである。「翻訳苦心談1:読みはじめ(蘭学事始)」:18
これは如何なることにてあるべきと考へ合ひしに、
これはどういうことなのだろうと考え合ったが、「翻訳苦心談2:連城の玉(蘭学事始)」:4