三位殿に申すべき事あッて、忠度が帰り参ッて候ふ。
三位殿に申し上げなければならないことがあって、忠度が帰って参ったのでございます。「忠度都落1:落人(平家物語)」:9
浮世に思ひおく事候はず。さらば暇申して」とて、
この俗世に思い残すことはございません。それでは、お別れを申し上げて」と言って、「忠度都落2:故郷の花(平家物語)」:10
さて、三条の宰相殿と申す人のもとに立ち寄りて、
そして、三条の宰相殿と申し上げる人の所に立ち寄って、「一寸法師2:上京」:4
ありつる足駄の下にて、「もの申さん」と申せば、
そこにあった足駄の下で、「ごめんください」と申し上げたところ、「一寸法師2:上京」:9
足駄の下より、「人な踏ませ給ひそ」と申す。
足駄の下から、「人をお踏みにならないでください」と申し上げる(声がする)。「一寸法師2:上京」:14
取らせ給ひ御参り候ふ」と申せば、
取り上げなさって召し上がります」と申し上げると、「一寸法師3:姫君」:13
一寸法師申しけるは、「わらはが物を取らせ給ひて候ふ程に、
一寸法師が(姫君に)申し上げたことは、「(あなたが)私の物をお取りになりますので、「一寸法師3:姫君」:19
おほぢは、堀河の中納言と申す人の子なり。
(一寸法師の父親である)おじいさんは、堀河の中納言と申し上げる人の子である。「一寸法師5:帰京」:6
うばは、伏見の少将と申す人の子なり。
(母親である)おばあさんは、伏見の少将と申し上げる人の子である。「一寸法師5:帰京」:8
「年来申し承ッて後、おろかならぬ御事に思ひまゐらせ候へども、
「何年もの間、お願いして(歌の)ご指導をいただいて後、(ご厚意は)並一通りでないこととして感謝申し上げておりますが、「忠度都落1:落人(平家物語)」:15
四十一と申すにただならずなりぬれば、おほぢ喜び限りなし。
四十一歳と申しますのに(懐妊して)普通でない状態になったので、おじいさんの喜びようはこの上ない。「一寸法師1:旅立ち」:6
やがて十月と申すに、いつくしき男子をまうけけり。
そして十ヶ月と申します時に、美しい男の子を授かった。「一寸法師1:旅立ち」:7
あの一寸法師めを何方へもやらばやと思ひけると申せば、
あの一寸法師の奴をどこへでもやりたいと思ったと(だれかに)申しましたところ、「一寸法師1:旅立ち」:18
一人は打出の小槌を持ち、いま一人が申すやうは、
一人は打出の小槌を持ち、もう一人が申しますことには、「一寸法師4:鬼が島」:12
「呑
「(一寸法師
鬼
鬼
これに過
これ以上