明けはなれてしばしあるに、女のもとより、詞はなくて、
すっかり夜が明けてからしばらくたった頃に、女のところから、(歌以外の)言葉はなくて、「狩の使2:夢うつつ(伊勢物語)」:4
と書きて末はなし。
と書いてあって、下の句はない。「狩の使2:夢うつつ(伊勢物語)」:22
都の人は言受けのみよくて実なし」と言ひしを、
都の人は、返事ばかりよくて誠実さがない」と言ったところ、「吾妻人と都人(徒然草)」:5
げには心の色なく情おくれ、
本当のところは心の優しさがなく、人情が乏しく、「吾妻人と都人(徒然草)」:16
やがて世の乱れ出できて、其沙汰なく候ふ条、
すぐに世の争乱が起こって、その(撰集の)御命令がありませんことは、「忠度都落1:落人(平家物語)」:24
うば四十に及ぶまで子のなきことを悲しみ、
おばあさんが四十歳になるまで子どもがいないことを悲しんで、「一寸法師1:旅立ち」:3
住吉に参り、なき子を祈り申すに、
住吉神社に参詣し、子どもがいないことについてお祈りしたところ、「一寸法師1:旅立ち」:4
刀なくてはいかがと思ひ、針を一つうばに請ひ給へば、
刀がなくてはどうかと思い、針を一本(くださいと)おばあさんにお願いなさったところ、「一寸法師1:旅立ち」:21
自然舟なくてはいかがあるべきとて、
もし舟がなかったらどうだろうかと思って、「一寸法師1:旅立ち」:25
縁の端へ立ち出でて、御覧ずれども人もなし。
(邸宅の)縁先に出て来てご覧になるがだれもいない。「一寸法師2:上京」:7
思ひわづらひけれども、かひもなく、舟より上がり、
思い悩んだが、(悩んでも)むだで、舟から上がり、「一寸法師4:鬼が島」:9
如何
その頃
その頃
その時
その時