*種々の語に付く。
山の端もなくて、海の中よりぞ出で来る。
山の稜線もなくて、海の中から出て来る。「二十日の夜の月(土佐日記)」:2
飽かずやありけむ、二十日の夜の月出づるまでぞありける。
名残惜しかったのだろうか、二十日の夜の月が出るまで宴会は続いた。「二十日の夜の月(土佐日記)」:7
その月は海よりぞ出でける。
その月は海から出た。「二十日の夜の月(土佐日記)」:8
これを見てぞ、仲麻呂の主、
これを見て、仲麻呂様は、「二十日の夜の月(土佐日記)」:9
とぞ詠めりける。
と詠んだのだった。「二十日の夜の月(土佐日記)」:14
西をさいてぞあゆませ給ふ。
西を指して(馬を)歩ませなさる。「忠度都落2:故郷の花(平家物語)」:12
俊成卿、いとど名残惜しうおぼえて、涙をおさへてぞ入り給ふ。
俊成卿はますます名残惜しく思われて、涙をこらえて邸内にお入りになる。「忠度都落2:故郷の花(平家物語)」:17
「故郷花」といふ題にてよまれたりける歌一首ぞ、
「故郷の花」という題でお詠みになった歌一首を、「忠度都落2:故郷の花(平家物語)」:24
やがてその名を一寸法師とぞ名づけられたり。
(夫婦は)そのままその名を一寸法師と名付けなさった。「一寸法師1:旅立ち」:9
住吉の浦より御器を舟としてうち乗りて、都へぞ上りける。
住吉の岸辺からお椀を舟としてそれに乗って、都へ上った。「一寸法師1:旅立ち」:28
姫君はただ夢の心地して、あきれはててぞおはしける。
姫君はまさに夢を見ているような気がして、茫然としていらっしゃった。「一寸法師3:姫君」:22
一寸法師は、姫君を先に立ててぞ出でにけり。
一寸法師は、姫君を先に立たせて(後に付いて)出て行ってしまった。「一寸法師3:姫君」:26
折節、風荒くして、興がる島へぞ着けにける。
ちょうどその時、風が荒くて、風変わりな島に(舟を)着けてしまった。「一寸法師4:鬼が島」:5
かや
このように風
「われわれが背
「私
急
急
これに過
これ以上
賑
(ただし、)富
かや
このような者