接続1の場合は活用語の未然形に、2・3・4の場合は活用語の已然形に付く。
明けば尾張の国へたちなむとすれば、
夜が明けたら尾張の国に向けて出発しようとしているので、「狩の使2:夢うつつ(伊勢物語)」:16
俊成卿、「さる事あるらん。其人ならば苦しかるまじ。
俊成卿は「それ相応のわけがあるのだろう。その人ならばさしつかえないだろう。「忠度都落1:落人(平家物語)」:11
世しづまり候ひなば、勅撰の御沙汰候はんずらむ。
世の中が平穏になりましたら、きっと勅撰の御命令があるでしょう。「忠度都落1:落人(平家物語)」:26
さりぬべきもの候はば、
もし(勅撰和歌集に入れるのに)適当な歌がありますならば、「忠度都落1:落人(平家物語)」:28
草の陰にてもうれしと存じ候はば、
(そのことを私が)死後の世界においてでもうれしいと思いますならば、「忠度都落1:落人(平家物語)」:30
「今は西海の浪の底に沈まば沈め、山野にかばねをさらさばさらせ、
「今は西方の海の波の底に沈むなら沈んでもよい、山野に死体をさらすならさらしてもよい、「忠度都落2:故郷の花(平家物語)」:9
「甚だ尤もなり。堆と訳さば正当すべし」と決定せり。
「まったくそのとおりだ。盛り上がっていると訳すならぴったりだろう」と解釈が定まった。「翻訳苦心談2:連城の玉(蘭学事始)」:21
「つねの使よりは、この人よくいたはれ」と言ひやれりければ、
「いつもの使者よりはこの人によくしてあげなさい」と言ってやってあったので、「狩の使1:おぼろ月(伊勢物語)」:4
親の言なりければ、いとねむごろにいたはりけり。
(斎宮は、)親の言うことだったので、大変心をこめて世話をした。「狩の使1:おぼろ月(伊勢物語)」:5
されど、人目しげければ、えあはず。
しかし、人目が多いので、どうしても逢うことができない。「狩の使1:おぼろ月(伊勢物語)」:11
女のねや近くありければ、
女の寝所近くに泊まっていたので、「狩の使1:おぼろ月(伊勢物語)」:13
男はた、寝られざりければ、
男もまた寝られなかったので、「狩の使1:おぼろ月(伊勢物語)」:16
わが人をやるべきにしあらねば、
自分の方から使いの者を送るわけにはいかないので、「狩の使2:夢うつつ(伊勢物語)」:2
狩の使ありと聞きて、夜ひと夜、酒飲みしければ、
狩の使が滞在していると聞いて、一晩中酒宴を催したので、「狩の使2:夢うつつ(伊勢物語)」:14
明けば尾張の国へたちなむとすれば、
夜が明けたら尾張の国に向けて出発しようとしているので、「狩の使2:夢うつつ(伊勢物語)」:16
かち人の渡れど濡れぬえにしあれば
徒歩の旅人が渡っても決して濡れない浅い入り江ですから――(私たちには)浅いご縁がありますから「狩の使2:夢うつつ(伊勢物語)」:21
とて、明くれば尾張の国へこえにけり。
と詠んで、夜が明けたので尾張の国に向けて国境を越えて行ったのだった。「狩の使2:夢うつつ(伊勢物語)」:26
月の影は同じことなるべければ、
月の光は同じことであるはずだから、「二十日の夜の月(土佐日記)」:21
といふ声のしければ、
という声がしたので、「ちごの空寝(宇治拾遺物語)」:13
ひしひしとただくひにくふ音のしければ、
むしゃむしゃとひたすら食べる音がしたので、「ちごの空寝(宇治拾遺物語)」:15
乏しく叶はぬ人のみあれば、
経済力がなくて思うようにならない人ばかりいるので、「吾妻人と都人(徒然草)」:13
偏にすくよかなるものなれば、
まったく無愛想な人々なので、「吾妻人と都人(徒然草)」:17
賑はひ、豊かなれば、人には頼まるるぞかし」
(ただし、)富み栄えていて財力があるので、人には頼りにされるのだよ」「吾妻人と都人(徒然草)」:19
撰集のあるべき由承り候ひしかば、
(勅撰和歌集の)撰集がある予定だということを伺いましたので、「忠度都落1:落人(平家物語)」:21
たからかに口ずさみ給へば、
声高らかに朗誦されるので、「忠度都落2:故郷の花(平家物語)」:16
今更思ひ出でて哀れなりければ、
あらためて思い出して感慨が深かったので、「忠度都落2:故郷の花(平家物語)」:20
勅勘の人なれば、名字をばあらはされず、
(忠度は)天皇の咎めを受けた人であるので、名前を公表なさらずに、「忠度都落2:故郷の花(平家物語)」:23
四十一と申すにただならずなりぬれば、おほぢ喜び限りなし。
四十一歳と申しますのに(懐妊して)普通でない状態になったので、おじいさんの喜びようはこの上ない。「一寸法師1:旅立ち」:6
さりながら、生れおちてより後、背一寸ありぬれば、
しかしながら、(その子は)生まれた後、身長が一寸しかなかったので、「一寸法師1:旅立ち」:8
かくて、鳥羽の津にも着きしかば、
こうして、(一寸法師は)鳥羽の船着き場に着いたので、「一寸法師2:上京」:1
御かたちすぐれ候へば、
ご容貌が美しうございますので、「一寸法師3:姫君」:4
一寸法師、「とくとく」とすすめ申せば、
一寸法師が「早く早く」と(出発を)お勧めするので、「一寸法師3:姫君」:23
継母のことなれば、さしてとどめ給はず。
(母君は)継母であるので、それほど(強く)引き止めることはなさらない。「一寸法師3:姫君」:28
一寸法師は、鬼に呑まれては目より出でて跳びありきければ、
一寸法師は、鬼に飲まれるたびに目から出て跳びまわったので、「一寸法師4:鬼が島」:16
さて、このほど疲
そして、このところ疲
このこと隠
このことが世間
かや
(このように一寸法師
心
人柄
その名処
その名称
鼻
鼻
いと心
大変
取
手
青海原
青
ここの言葉
ここの言葉
あなわびしと思
ああ残念
ずちなくて、むごの後
どうしようもなくて、長時間
五条
五条
「忠度
「忠度
門
門
感涙
感動
三位
三位
あの一寸法師
あの一寸法師
刀
刀
「もの申
「ごめんください」と言
ありつる足駄
そこにあった足駄
そこなる足駄
そこにある足駄
不思議
不思議
取
取
宰相殿
宰相
舟
舟
一寸法師
一寸法師
口
口
「われわれが背
「私
然
だから、この言葉
昼
昼
鬼
鬼
木
木
また庭
また庭
「木
「木
また掃除
また掃除